◆鉄道開通と再開発で成熟したベッドタウンに発展したさいたま市南区

●近年の再開発で利便性の高いベッドタウンに
さいたま市南区は、かつての浦和市の南部を区域とする。さいたま市の南端にあり、川口市や蕨市、戸田市に接している。さいたま市内でも東京都心へ近い立地にあるため、古くからベッドタウンとして発展し、とくに国鉄（現・JR）京浜東北線と国鉄（現・JR）武蔵野線の乗り換え駅として「南浦和」駅が開設された後は住宅地の開発が盛んになった。
1985（昭和60）年には国鉄（現・JR）武蔵野線の「南浦和」駅と「西浦和」駅の間に国鉄（現・JR）埼京線との接続駅として「武蔵浦和」駅も誕生。近年は「武蔵浦和」駅周辺の再開発が進み、さいたま市の新たな拠点に成長している。

●東京都心の主要ターミナルにダイレクトアクセス

さいたま市南区内には「南浦和」駅、「武蔵浦和」駅、「中浦和」駅の3駅がある。「南浦和」駅はJR京浜東北線とJR武蔵野線が、「武蔵浦和」駅ではJR埼京線とJR武蔵野線が接続し、それぞれの路線を乗り換える利用者でにぎわう。
「南浦和」駅始発となるJR京浜東北線の電車が多く、JR埼京線の一部電車は「武蔵浦和」駅始発となるのもうれしい。

南区の南部を走る東京外環自動車道には「市川南」IC方面への「外環浦和」IC、「大泉」IC方面があり、接続する関越自動車道、東北自動車道や常磐自動車道、東関東自動車道方面にもアクセスしやすい。南区の西側には、首都埼玉大宮線「浦和南」出入口もある。

●「武蔵浦和」駅周辺にショッピング施設や公共施設が集まる

「武蔵浦和」駅周辺での再開発では「MUSE CITY」のスーパーマーケット「オリンピック 武蔵浦和店」、「ナリア・テラス」のスーパーマーケット「マルエツ ナリア武蔵浦和店」など多くのショッピング施設が誕生し、南区内の買い物の利便性が大幅に向上した。

「武蔵浦和」駅周辺にはほかにも「マルエツ 武蔵浦和店」や「成城石井 ビーンズ武蔵浦和店」などスーパーマーケットが集まる。

また、「南浦和」駅近くにも「丸広百貨店南浦和店」のほか、「マルエツ 南浦和東口店」、「ダイエー 南浦和東口店」、「業務スーパー 南浦和店」、「コモディイイダ 南浦和店」などスーパーマーケットが充実するほか、「中浦和」駅前にも「西友 中浦和店」があり、日常の買い物を身近で済ませられる。

「武蔵浦和」駅前には「さいたま市南区役所」、「さいたま市立武蔵浦和図書館」、「子育て支援センターみなみ」、「武蔵浦和コミュニティセンター」などが入る複合公共施設「サウスピア」があり、様々な公共サービスをワンストップで利用できるのも便利だ。

●再開発で進化を続ける「武蔵浦和」駅周辺

「武蔵浦和」駅周辺では複数の再開発が行われ、近代的なまちなみに変化を遂げた。「武蔵浦和」駅で最初に再開発が行われたエリアは武蔵浦和駅西口第2街区で、1998（平成10）年に「ラムザタワー」が完成。2005（平成17）年には「MUSE CITY」のショッピング施設として「武蔵浦和ショッピングスクエア」がオープン、2009（平成21）年には「ナリアテラス」も完成している。

2013（平成25）年には武蔵浦和駅第1街区再開発で整備された複合公共施設「サウスピア」が誕生。2016（平成28）年3月にはオフィス、マンション、ショッピング施設からなる「武蔵浦和SKY&GARDEN」のまちびらきを迎えている。

2022（令和4）年7月現在もマンションやショッピング施設などが入る複合高層ビルを建設する武蔵浦和駅第1-A地区の開発が進行中で、今後のさらなる発展も期待できそうだ。

●身近で水と緑に親しめるまち

南区は暮らしの利便性に恵まれながら自然も豊かだ。「別所沼公園」は別所沼の周囲に整備された公園で水辺の散策が心地よい。「武蔵浦和」駅から「別所沼公園」の間には「花と緑の散歩道」があり、桜やあじさいなど四季の花を楽しめる。

「武蔵浦和」駅の東側にも「白幡沼」があり、地域の憩いの場として親しまれている。南区の西側、荒川沿いには貯水池であり洪水対策の役割も担う彩湖が広がる。彩湖周辺は「荒川彩湖公園」など大規模公園が多く、開放的な風景を眺めながら散策やジョギングができる。

「沼影公園」には「沼影市民プール」があり、夏はプール、冬はスケートを楽しめ、子どもに人気だ。「ロッテ浦和球場」ではプロ野球「千葉ロッテマリーンズ」の選手の練習やイースタン・リーグの試合を見られるなど手軽なレジャースポットも点在する。